日本一の小児科医の話

ぎこちなく走る子供たち

文部科学省が行っている「体力・運動能力調査」によれば、こどもの体力・運動能力は昭和60年頃から現在まで低下し続けており、その子供を持つ親の世代である30年前と比べると、ほとんどのテスト項目で親の世代を下回っています。そして一方では、ご存知のように体は大きくなっています。

 それにもかかわらず、身体能力が低下しているということは、現在の日本の社会全体に歪みをあらわしており、とくに学校現場では「記録以上に現状は深刻である」と考えられています。

 そんな中、先日小学校の運動会を見に行ってきました。わが子や近所の子供たちを応援するのだけでなく「今どきの子供たち」を観察する目的もあったので十分に楽しんできました。

 まず子供たちの競技を見て一番に感じた事は「走り方が下手」ということです。特に体の大きい子は、ドタドタと暴れながら走っているかんじがし、逆に体の小さい子の走り方はかっこがよく手足がスムーズに動いているようで整ったランニングフォームでした。体が小さいというと御幣があるかも知れませんが本来の日本人の体格の子供というべきかも知れません。他の子供が高タンパク食で大きくなりすぎているのです。

学校の先生に伺うと「走り方が下手なのは、鬼ごっこなど走る外遊びをしないせいでは」ということでした。また高学年でも、短距離走で決められたレーンを右に寄ったり左に寄ったりして、真っ直ぐ走れない子供や、運動場のトラックのコーナー部分でうまく体を傾けられず、スピードを落とさないと曲がれない子供、転んだときにとっさに手が出ず顔から地面に落ちる子供も目立つそうです。

 また他の学校でも、高学年の組み体操はかなり前から4段から3段になっており、理由は最近の子供はバランスをとる力が落ちているからと、骨が脆くなっている為か、練習中に上から落ちて骨折する子供が毎年のようにいるとか・・・。牛乳を飲んでいなかった時代より牛乳を毎日飲んでいる時代の子供のほうが骨折率が高いということは、一体どういうことであろうか?真弓小児科医院の真弓定夫医師の言うとおり、牛乳からのカルシウム摂取がいかに非効率であり、ヒトとしての食性に合っていないかが裏付けされます。

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医療について言えば、日本は世界的にみて特殊な国

先日、真弓先生から伺った話では、日本の人口は比率で言えば世界の人口の2%にしか過ぎないのに、日本の薬の使用量は世界の薬の30%を占めるということです。インフルエンザ治療薬のタミフルについて言えば、実に70%の消費大国で世界の笑いものになっているとか・・・。

なぜ日本はこんな事になるのか?それはアロパシーといわれるカテゴリーの「西洋医療」に大きく傾倒しているからです。

ちなみに医療先進国のアメリカでは、国民の62%が一年間で「代替医療」を利用するそうです(アメリカ国立衛生研究所)。その内訳として第1位は「ヒーリング(祈り)」、第2位はサプリメントなどの栄養補助剤、次に瞑想・ヨガ、マッサージ、食事療法などとつづきます。しかも1人あたりの医療費も西洋医療よりも大きくなったそうです(意外です)。

世界的にみると、世界の医療費の65~80%は伝統的な医療(代替医療)であるとWHOは発表しています。日本も「おばあちゃんの手当て方」的なものがあります。せきがでれば大根やねぎ、黒豆が良いとか・・・。「ゴホンと言えば龍○散」(ちょっと古いね)ではいけないんです。。。。

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いわゆる名医と言われる人たちの誤診率は何%か?そして、真弓定夫先生は?

私の友人が乳癌の疑いがあるということで精密検査を受ける事になり、これからどんな物を食べ、どんな生活をしたらよいか?と相談があった。出来るだけのアドバイスはさせて頂いたけど、出来れば誤診であって欲しい。

誤診と言えば、私は大好きだったドラマ「白い巨塔」を思い出します。田宮二郎主演のは見ていないので、唐沢寿明と江口洋介が主演の新しい方です。患者を治すことよりも自分の出世や地位に執着する大学病院の医者たちの人間模様がリアルに描写されていました。それをテレビの前でドキドキしながら見、気がついたらいつも正座していました。(笑)

では実際に名医といわれる方たちに「誤診」はあるのか?名医中の名医と謳われた、東京大学医学部の沖中重雄教授が退官講義(1963年)をした時、自分の誤診率を発表して世間を驚かせました。その誤診率は何と「14%」でした。「名医でこの数字!普通の医者だったら・・・」と国民は不安を覚えたのです。しかし、同じこの数字に「さすが名医!」と驚いた人たちがいた!それは普通のお医者さんたちでした。普通のお医者さんたちの誤診率は当時「30%台」だとか・・・。今の医者は患者を診ないでパソコンのデーターを見て診断を下します。パソコンに自分の体を診断させるなんてことは出来れば避けたいです。

では真弓定夫先生はどうなのか?何度となく言わせて頂いておりますが、まず誤診はほとんどありません。パソコンなしレントゲンなし薬なし、ついでに看護婦さんも受付もなし・・・。あるのは聴診器だけで、問診、望診、触診、打診を繰り返し患者に30分もかけて診断をします。私の見ている限りでは、診察された患者さんは真弓先生の指導だけで半分元気になって帰ります。他の医者たちがどれだけ手術をしたくて仕方がないか良く分かります。大病院の医者たちはみんなサラリーマンです。しかも歩合制の・・・。

 長くなるのでやめておきますが、皆さん、医者にかかるときは是非私に相談してください。少しはお役に立てるかと思います。(^^)

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「私は豚になって、あなたに食べていただきます」

私が愛読している、生食協会の「むすび」2008年3月号の真弓定夫先生の記事(
3章「いのち」とは何か)の一部を紹介したいと思います。真弓先生の知人の小学校の先生が(20年前の事ですが)教室に豚や鶏を持ち込んで、生徒たちに命の大切さをしっかり教え込んでから、それを調理してみんなで食べた後、生徒に感想文を書いてもらったそうです。多くの心のこもった感想文の中からひときわ印象に残った1人の女の子の文章が今も心に焼きついて残っていると真弓先生は仰っています。その文に私も大変感動しましたのでここで紹介させていただきます。

 ぶたさん、ごめんなさい。

 いままで、私は食卓でみなさんの命を口にしていることなど

 少しも考えていませんでした

  ぶたさん、ごめんなさい。

この次生まれてくる時には、人として生まれてきてください。

私はぶたになって、あなたに食べていただきます。

私もこのように食べるということは「命」をいただく事なんだと言うことを気づかせててあげられるような食育の授業をさせていただきたいと思いました。

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日本一の名医、真弓定夫先生の生活②

時折、私がご本人(真弓先生)の承諾もなしにここまでプライベートな部分を明かしてよいかと思うこともありますが、実際に著書などで明かされていることや、講演先などで仰っている事で勉強になることだけを記したいと思います。(ブログで書かせて頂いている事は真弓先生にお伝えしてありますが、心配なのはブログの意味をご存知か?と言う事です)

皆さんは真弓先生がどんな暮らしぶりかご存知ですか?やはり医者だから豪邸に住んでいるのではないか?車はベンツか?などと贅沢な暮らしを想像する方もいらっしゃるかも知れませんね。実は先生は六畳二間の間借り生活で、車はもちろん持っていません。エアコンなし。常に患者さんには冷暖房を使わないようにと厳しく仰っているだけあって、御自分の生活も同じです。暖房器具は無く暖身器具を使っています。しかも冷房に関しては、数年前あまりにも猛暑だった夏に、奥様が今年は扇風機を買いましょうよ、と言う事ではじめて買ったそうです。それまで団扇や扇子だったんですね。

ここで大事なのはこういう昔の暮らし方で、こういう生活をしていれば、免疫機能や代謝能力も高く決して低体温で悩む事はありません。今の今までこういう生活をされているから真弓先生は77歳の今でも診療所を一日も病気で休んだ事は無いのでしょう。私の友人は真弓先生のドキュメンタリー番組を作成したいと言っています。こんなお方を今後見つけることは出来ないだろうから・・・。

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日本一の名医、真弓定夫先生の生活①

私のブログを見て頂いている方の大半は、真弓先生のファンでありましょうから、この先生の私生活における健康維持の秘訣はきっと興味があるでしょうから、ご披露いたしましょう。まず一日にどれぐらい歩くかと言うと、真弓先生のご自宅は東京の中央線武蔵境駅にあります。そして、診療所の真弓小児科医院は二駅先の吉祥寺駅ですが、何とここまで真弓先生は歩いていかれるのです。玉川上水沿いにある土手道の土を踏んで歩くのが楽しみだと伺っています。階段は必ず一段抜かしで歩く事から徒歩もかなり早足なのではないでしょうか?

ちなみに真弓先生は1931年生まれなので現在は77歳です。皆さん、どうです?何処に行くのでも車を使おうとしているアナタ!いや私か!少し反省を致しましょう。エコ派の方ならなおのことCO2を排出しなくてすみます。

私も出来るだけ一駅先の駅が目的地なら大抵歩くようにしています。ですが、問題が一つあるんです。それは、歩いていると色んなお店が目に付くんですよね。途中に天然酵母の手作りパン屋さんを見つけました。そこのパンはどれも美味しくて、しかも300円で一個もらえるスタンプを2個もらうために600円分のパンをつい買ってしまいます。最悪なのは日ごろからパン食をやめて、ご飯に!と言っている本人がこんな事していいのか?ということです。でもいいんです!主食にするのはダメだけど、おやつにするのは良いですよ、とちゃんと言っていますから(笑)。

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気になる幼児期のスポーツの弊害

今日の朝刊のスポーツ欄にフィギアスケートの浅田真央ちゃんの写真と記事が出ていましたが、余計な事でしょうが実は応援する反面、膝や足腰は大丈夫かなと心配しています。それは小児科の真弓定夫医師が早期スポーツの弊害に関して一言仰っているからです。

スポーツは大人によって決められた規則に従って体を動かすわけですから、あらかじめ次にすべき事を予測できます。野球ならピッチャーが球を投げる、バッターが球を打って一塁へ走る。スケートならほとんどが回転の為に足腰が使われます。そういったルールのある競技では使われる筋肉が自ずと決まってきます。それにより投手の野球肩、テニス選手のテニスひじ、バスケやスケートなどの激しい跳躍を必要とするジャンパー膝などたくさんあります。

では幼児期からの理想の運動は、次に何が起こるか判らない「群れを成しての外遊び」です。かくれんぼに缶蹴り、木登り、ブランコ・うんてい・ジャングルジム・滑り台などの遊びで、くまなく自然に全身の筋肉を作り上げた後のスポーツなら何をしても大丈夫と言う事です。

私の長男の通っていた幼稚園ではサッカー教室が行われていましたが、それが上手いのなんのって!幼稚園でこんなに上手なの!と思いました。小学校のリトルリーグなんかも将来のイチローかと期待してしまいそうな子供たちもいます。それを見ると一瞬、「うちの子供にも何かスポーツ教室にでも通わせようか」と考えてしまいますが、思い留まって、いつも群れを成しての外遊びだけさせています。その方がスポーツ教室の送り迎えもなければ、日曜日の試合の応援もないし、お金も掛からないし母親も楽みたいです。・・・。力まないのが一番ですよね。

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低体温のこどもの行動調査

真弓先生からお聞きした話。神奈川県の藤沢小学校養護教諭部が、藤沢市内の小学校を対象に「体温と身体に関するおかしさの調査」を行いました。それによると、「朝からあくび」「授業中目がとろんとしている」「あまり汗をかかない」「外で遊びたがらない」「注意してもすぐに姿勢を崩れる」など全ての調査項目において、低体温の児童ほどその頻度が高いという調査報告が出たそうです。これらの延長線上に、不登校、ひいては学級崩壊など深刻な事態に発展していると思われます。

さらに、真弓定夫先生は低体温の子供は、自律神経の発達も十分ではなく、大脳の活動水準も低いと考えられると仰っています。要は子供の学校の成績を上げることよりも、体温を上げるほうが急務であると言う事ですよね。

最近うちの子供もキレる時があるので、心配になってきた。(-_-;) 

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医者から学ぶ正しい入浴法

医者といっても色々ありますが、当然われらが師事する真弓定夫先生のことです。今までに私が真弓定夫先生に教わったお風呂の入り方ですが、まず「入浴時間は食前・食後の30分は避けること」。これは入浴すると体温の上昇とともに血行が良くなり、全身に血液がめぐります。すると入浴直後の食事は胃に血液が集まらず消化不良の原因にもなります。また、食後すぐの入浴も胃に集まった血液が全身にめぐってしまい、消化不良の原因になります。安易に胃もたれするからと言って胃薬を服用する人が多いですが、このようなことが原因になっているかもしれません。食前食後の入浴はなるべく避けて下さい。

また最近、生活様式が西洋式になったせいでシャワーを使う人が、若い人に限らず多くなってきましたが、これは体の汚れを落とす事には有効ですが、日本人の求めるリラクゼーショオン的な癒し効果は、浴槽にザブンとつかるのとは比較になりません。

また私が子供の頃、熱いお湯に肩までつかり100数えるまで上がれなかった、などということはもってのほかです。家だけか。(笑)この入り方は我慢と言うストレスが加わりますのでよくありません。テレビや雑誌でよく適温は何度・・・などといっていますが、適温とは「自分がいつまでもつかっていたいほど気持ちの良い温度」の事です。よって自分の体に聞けばよいのです。その日の気分や体調によっても違うでしょう。

さらに言えば、寝る前に暑いお風呂は自律神経を刺激して眠れなくなります。ぬるめはリラックスして副交感神経が優位になり熟睡モードになります。他に照明やアロマや好きな雑誌を読むなど楽しみ方はいっぱいあります。是非皆さんのオススメの入浴法を教えてください。ちなみに私は、よく新聞読みながら半身欲をしています。(^.^)

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野菜をたくさん食べて、子供の成績アップ

野菜をたくさん食べると言っても、無茶食いをするわけではありません。カロリーの高いお肉や脂っこい物を控えて野菜をたくさん摂るという事です。野菜はサラダではなく、煮たり炊いたり、あるいは火を通した物が良いです。サラダは生でパリッとしているので嵩がある割には量的には少量です。しかも、油の多いマヨネーズやドレッシングを必ず使いますよね。それに比べて、煮込むと嵩が減り、相当な量が食べられます。調味料も塩や醤油、味噌などですからいくら食べても太りません。

さて本題ですが、小児科医で薬も注射も使わない真弓貞夫先生がいつも仰るのは、動物の食性です。それは、草食動物は非常に穏やかです。そして群れを成して皆仲良く、助け合います。肉食動物は獰猛で、ライオンなどは一家族か一匹狼です。よってその食性に従えば人間も同じ作用が得られ、情緒に影響してきます。栄養学的にもそれは解明されているようですがここでは省きます。つまり朝どんな食事を摂って学校に行くのか、またどんな夕食を摂っての夜勉強をするのかで毎日が決まってきます。落ち着いて集中力を高めるには、野菜中心の食事に限ります。しかも「健全な精神は健全な肉体に宿る」と言われているように健康であることは大切です。いじめの多い昨今、肉食過多の食事が原因しているかもしれません。台所を預かるお母さんの影響はとても大きいです。もし食事を変えて子供の学力がアップしましたらご一報下さい。

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